音楽」カテゴリーアーカイブ

クリスマスイブに公開 haruka nakamura PIANO ENSEMBLE「nowhere」MVの感想



haruka nakamura PIANO ENSEMBLE『nowhere』MVの感想

クリスマスイブ。haruka nakamura PIANO ENSEMBLEのアルバム『光』に収録された「nowhere」のMV(ミュージックビデオ)が公開された。監督は、CMやMV、ファッション関連が専門の映像ディレクターのKazuyuki Miyabe(HIROBA)さん。

祈りを「解説」するようで、haruka nakamura さんの音楽の感想を言葉にすることは野暮なことかもしれないけど、MVを見た印象を書き残しておこうと思う。

曲名でもある「nowhere」は、「どこにも〜ない」という意味で、「実在しない場所」といったニュアンスもある言葉。映像でも、その「さまよう」イメージが表現されていた。さまよう、と言っても外的な世界ではなく、もっと内的な、記憶の内側の世界をめぐり、漂う。でも、それは決して「どこにも見つからない」という迷いの悲しみよりも、むしろ「どこにもないことが見つかってゆく」ような《祝祭》の雰囲気だった。

走馬灯のように記憶の風景がめぐり、風のように吹き抜け、ひかりのような花びらが舞い落ちる。手のひらに降りたった花びらは、もう一度ゆっくりと風に吹かれ、羽がはえ、鳥となって羽ばたいてゆく。消えゆくものに込めた祈りと、そうしてその先の、再生の歌。

古くからのharuka nakamauraさんの熱心なファンではなかったけど、友人に勧められて以来、よく聴くようになった。インストゥルメンタルの音楽がどこか冷たい印象の強いなかで、彼の曲には雲間からさしこむひかりのような温もりや寂しさを感じる。